お墓の文字彫刻とデザインや彫刻に関するよくある質問

墓石の表面には、さまざまな文字を彫り込むことができます。

文字の場合は、楷書体や行書体など任意の書体で注文が可能です。 当社でも文字彫刻・家紋彫刻はもちろん、お好きなイラストを彫刻することが可能です。

そこでここでは、文字彫刻や彫刻ペイントの概要や特徴についてご紹介していきます。

文字彫刻とは

まずは、文字彫刻の対応範囲や特徴について確認していきましょう。

墓石に家名や題目などを彫り込む

墓石には、家名や戒名(法名、法号)や、題目、建年号などといった内容を彫刻することが一般的です。

一般的に和型墓石は、お墓の正面に「○○家之墓」、戒名や建年号、建立者を墓石の側面や裏側に彫刻します。 また、戒名とあわせ没年月日や俗名・没年齢、中には家族の続柄を刻む方もいらっしゃいます。

一方洋型墓石は、、正面に家名だけではなく、最近では、さまざまな思いや故人または家族の好きだった言葉、花や思い出の風景などのイラストを刻むケースがあります。

家督相続の廃止や少子高齢化、核家族化に伴う社会情勢の変化により、現在生きている家族や個人を中心に考える傾向が進んだため、「和」「偲」「やすらぎ」などの言葉が刻まれるようになってきました。

墓石を選ぶ時は、文字彫刻と墓石のバランスを考慮した上で検討するのが大切です。

また、墓石自体に故人のお名前を刻むのではなく、墓石とは別に「墓誌」を建てられる方も多くいらっしゃいます。 墓誌がある場合は、亡くなった方の戒名や没年月日などはそちらに彫刻することとなります。

楷書体をはじめさまざまな書体に対応

文字彫刻に刻む文字の書体に関して、決まりや制限などはありません。

当社では基本的に複数の書体に対応しています。 誰でも読みやすい書体は、普段私たちが利用している楷書体です。また、楷書体を少し崩した書体が行書体、さらに崩した草書体など多くの書体から選択することできます。

他には、楷書体の文字を広げたような隷書体や象形文字に似た篆書体などといった書体を、お墓の文字彫刻に用いることもできます。

ただし、草書体や篆書体は、特に読み解くのが難しい書体です。読みやすさを重視している時は、楷書体を検討した方がいいかもしれません。

洋型墓石に関しては楷書体などによる彫刻はもちろん英語やドイツ語などで刻む方もいらっしゃいます。

家名書体見本

○上記以外の書体や、お客様ご自身で書かれた文字なども彫刻できます。ただし文字のかすれなどは彫刻できません。

家紋の彫刻にも対応

家紋は、植物や動物などを図にしたもので、先祖から伝わる家の紋章です。墓石に刻んでいるケースも多くあります。 当社では、家紋の彫刻にも対応していますが、非常に細かくなおかつ彫刻サイズが小さい場合、もしくは彫刻場所が曲面の場合などは対応不可となる可能性もあるため気を付けましょう。(一般的な墓石サイズであれば問題はありません。)

具体的な対応範囲やサイズに関しては、墓石の設計時に相談することが大切です。

家紋の彫刻箇所は、水鉢、花立、墓石上台などが一般的ですが、墓石の側面や正面(家名の上)などに刻んでも問題ありません。

 

● 彫刻例

お花や風景など、お好きなデザインを表現可能

最近では、和型・洋型墓石問わず文字以外の内容を彫刻しているケースがあります。 たとえば、桜や薔薇といった花柄や、故人の好きだった物や趣味など(車やペットなど)を刻むことが可能です。 文字だけでなくデザインを彫刻希望の際は、イラストを用いながら相談してみてはいかがでしょうか。

彫刻ペイントとは

当社では、文字彫刻に加えて彫刻ペイントにも対応しています。文字彫刻に色を追加したい方は、彫刻ペイントを検討してみてはいかがでしょうか。

それでは、彫刻ペイントの意味や特徴について確認していきましょう。

掘り込まれた文字などにペイント

彫刻ペイントは、家名や戒名などといった文字やイラストへのペイントを指します。 基本的に石材用インクなどで彫り込まれた部分にペイントを施し、彫刻された部分を強調することが可能です。

彫刻ペイントの色については、主に白や黒色、九州地方などでは金箔などが用いられています。 対応色は、事前にご確認ください。

さらに最近では、デザインの1つという捉え方で彫刻ペイントを検討するケースがあるようです。彫刻ペイントに明確なルールはありませんので、好みや用途に応じて検討してみてはいかがでしょうか。

墓石の種類によって文字色を選定するのが基本

彫刻ペイントの色は、墓石の種類によって選ぶのが基本です。たとえば、黒に近い墓石に黒の彫刻ペイントを行ったとしても、彫刻部分は強調されませんし見えません。

墓石の種類によって、石目や光の反射などで彫刻が見えづらくペイントしないと見えない場合があります。そのような場合、白や黒などのペイントで彫刻部分を強調することができます。文字やデザインの見やすさを重視したい時は、ペイントと石種との相性を石材店と相談しながら決めてみるのが大切です。

彫刻ペイントのメリットと注意点

続いては、彫刻ペイントの利用メリットと主な注意点をご紹介します。

文字やデザインなどが見やすくなる

彫刻ペイントの主な利用メリットは、彫刻された文字やデザインがより見やすい状態になるという点です。

墓石の種類や日光の反射、シミや汚れなどによって彫刻が見えづらい場合もあります。 そこで彫刻ペイントを施すと、陰影や形状をよりはっきり示すことができるようになります。彫刻ペイントは、文字やデザインをくっきりと表す上でも大切な要素です。

時間経過と共にペンキがはがれる可能性

彫刻ペイントに用いるインクは、雨風や砂などによって徐々に剥がれてしまいます。そのため彫刻ペイントは、定期的に入れ直ししなければいけません。

一般的な彫刻ペイントの入れ直しは、塗装部分の清掃を行い、新しいインクを塗装していく流れです。

ご自身で入れ直しを行うことも可能ですが、彫刻部分からインクがはみ出してしまったり、なによりお墓参りの時間を十分に確保できない方にとっては難しいところです。当社では、彫刻ペイントの入れ直しにも対応しているので、お気軽にご相談ください。

また、墓石の維持費用を計算する時は、彫刻ペイントの入れ直し費用も加えておきましょう。

彫刻に関するQ&A

最後に文字彫刻に関する一般的な疑問点について確認していきます。

お墓を建てたあとから墓石に彫刻可能?

お墓を建てたあとに彫ることも可能ですが、内容によって作業日数は異なります。

たとえば墓石正面に薔薇やその他デザインを彫刻する場合、対応は可能ですが、一旦墓石を取り外し工場に移動した上で作業する必要があります。一方、故人の名前を追加で刻むケースなどは、現場でも対応することが可能です。

文字の書体やデザインに決まりはありますか?

基本的に石材店側で決まりを設けていません。また、パソコン文字などでも、元データや原稿があれば対応可能です。

こがねや石材では、お客様がパソコンのフォントをご指定し彫ってほしいといった依頼をお受けしたこともあります。また、写真のような形で彫ることも可能です。

ただし、霊園やお寺の住職の意向に沿った形で行うという前提があるため、必ずしもすべての墓地が自由というわけではありません。 洋型墓石に刻む文字にルールが定められている、和型墓石にイラストを刻んではいけない、といったような霊園やお寺ごとのルールが存在します。

例えば、多磨霊園の場合、購入者の母方のお墓として使用を希望し、墓石の家名部分に母方の苗字を彫りたい(購入者の名字と異なる名字の名前を彫りたい)場合、譲渡・転貸禁止の観点から、事前に管理事務所へ状況を説明し許可を得る必要があります。

各霊園での文字彫刻はルールが異なるだけでなく、少々複雑な内容もあるため、まずはご相談ください。

文字彫刻の値段に関して

文字彫刻の値段は、文字数やデザインの複雑さ、彫刻方法などで異なります。 当社では、契約前に文字彫刻の見積もりも提出いたしますので、あらかじめ費用をご確認ください。

どのような彫刻方法がありますか

石材店によって異なりますが、主に文字彫刻に用いる深く彫る方法をはじめ、イラストなどに用いる細い線を彫る方法など、状況に応じて変わります。

その他にも文字彫刻専用のノミで彫り込み、写真のような仕上がりにできるのが特徴的な影彫りやファントーニなどで有名な、ノミとサンドブラストを活用した立体彫りという方法もあり、現在では多彩な表現が可能となっています。

さらにサンドブラストという研磨剤を吹き付けて、特定の彫刻箇所を強調する方法が存在します。

まとめ

墓石への彫刻は、家名や戒名、題目などといった文字に加えて、イラストなども刻むことができます。

これからお墓を建てる予定のある方や彫り直しを検討している方などは、本記事を参考にしてみてください。 墓石への文字彫刻やイラスト彫刻などでご不明な点やお困りごとがございましたら、こがねや石材までお気軽にお問い合わせください。

ご相談・お見積もり・ご見学などお気軽にご連絡ください。

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